【Revit2022】階段ファミリの種類と構成要素

階段ファミリは、柱や壁のように、高さ・厚み・マテリアルのみで構成される単純なファミリと違い、踏面・蹴上・桁・階段経路・手摺・踊り場など、複数の要素で構成されているので、ちょっととっつきにくいです。

なので、まずは階段を構成する要素を理解するところから始めます。



階段のファミリは3つある

・プレキャスト階段

・現場打ち階段

・鉄骨階段

ちなみにこれらはデフォルトでRevitに入っているシステムファミリと呼ばれるものなので、削除や編集はできません。


3つのファミリのモデル比較


デフォルト値で配置すると、最上部の取付き方が異なることがわかります。

同一のレベル・蹴上数・踏面奥行の数値で作成していますが、「鉄骨階段」は最上部に蹴上があり、「現場打ち階段」は蹴上なし、「プレキャスト階段」は上階の床面まで踏面が作成されています。


また、「鉄骨階段」が踏面・蹴上・側桁がそれぞれ板状になっているのに対して、「現場打ち階段」と「プレキャスト階段」はひとまとまりになっています。

ただこれに関してはデフォルト値で作成した場合で、パラメータ値を変更することで、どのファミリでも、板状にもひとまとまりにもすることができます。


3つのファミリのパラメータ比較




「鉄骨階段」「現場打ち階段」はパラメータの項目が全く同じで、「プレキャスト階段」は

他2つの階段と同じ項目にプラスして「終端接合」という項目があります。

終端接合のパラメータ値を変更することで、上部床との接合部分の形状を変えることができます。


次に、鉄骨階段を例に、階段ファミリがもつ要素を見ていきます。


階段ファミリは4分類のパラメータ要素をもつ



階段ファミリには下記の4つに分類された要素をもっています。
ざっくりそれぞれの役割を説明します。

・計算規則

 蹴上・踏面・階段幅それぞれの寸法を設定


・構成

 踊り場のタイプの設定


・桁

 桁のタイプの設定


・グラフィックス

 2Dビューの階段切断マークのタイプ設定



さらに、下記の6つのパラメータにはシステムファミリが組み込まれていて、それぞれでファミリタイプを選択・変更できます。


・階段経路のタイプ(構成)

 システムファミリ:一体型の階段経路

 システムファミリ:非一体型の階段経路


・踊り場のタイプ(構成)

 システムファミリ:一体型の踊り場

 システムファミリ:非一体型の踊り場


・右側の桁のタイプ(桁)

 システムファミリ:側桁


・左側の桁のタイプ(桁)

 システムファミリ:側桁


・中桁のタイプ(桁)

 システムファミリ:中桁


・切断マークのタイプ(グラフィックス)

 システムファミリ:階段切断マーク


◎ 階段ファミリの中に、さらに「一体型の階段経路」「非一体型の階段経路」「一体型の踊り場」「非一体型の踊り場」「側桁」「中桁」「階段切断マーク」というファミリが入っているイメージです

また、階段を作成すると自動的に手摺も生成されますが、階段作成後の階段と手摺は別のファミリになっています。

なので、編集するときは階段と手摺をそれぞれ選択して編集するかたちとなります。


以上が階段ファミリの種類と構成要素の説明でした。


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